夢
夢を持つことって、意外と難しいものなんだなあ、と
知ったのは18歳で東京に出てからでした。
それまでは、高校は美術科だったし、
東京に出てからは桑沢デザイン研究所という専門学校に通ってて、
割と、絵を描くことを当たり前にしてる人に囲まれてて
「自分は何者かになりたい」という思いのある人しか知らなくて
マンガ家になりたいから、就職せずにバイトしてたその先で
高校中退でバイトしてる年下の女の子に会って
「きよちゃんはすごいね!応援するよ!」って
「私は何もビジョンがないから、どう頑張ればいいのかわからない」
って言われて。
初めて、夢がないんだ。という人に出会った経験でした。
そういう人っていうのは、結構な数いるんだな、
というのは、最近若い子に会ってて感じることが多いです。
「夢がない」というよりそれは、
自分の強みに気付けていないってことなんだろうな、と思います。
私だって別に、「マンガで食ってく」って最初から思ってこうなってるわけではなく
目の前にひとつひとつ「負けたくない何か」があって、
それをクリアして行った先に拓けた未来なんだと思います。
「夢」なんて言葉を使うから、ぼんやりとぼやけて
掴めない未来のように感じるんですよね。
「目標」なんです。
「目標」って言ったら、ものすごくクリアにやるべきことが、未来が見える。
別に、自分を肯定したいわけではないので
「夢を持て」とスポ根のようにいうつもりはなくて、
自分の中にある、睡眠やご飯の時間を削ってでもやりたいことに
気づけるといいなあ、
(やれるやれない、じゃなくて「やりたい」というのが大事)
と悩んでいる若い子に言って回っている日々です。
若い子に限らないか。
いつだって、今からでも。
目標があるのなら、リーチするための適切な努力をすれば、ちゃんと届くんだ。
自分にも、言い聞かせています。